インデックス投資よりも優れている最小分散ポートフォリオ投資を完全解説する。

 

最も合理的なポートフォリオの構築方法について紹介したい。一般的に合理的なポートフォリオの構築方法としてはインデックス投資と呼ばれる市場ポートフォリオの事を指すが、近年そのインデックス投資よりも優れた投資手法があることが発見されている。それを最小分散ポートフォリオと言い、簡単に紹介すると、リターンとリスクの関係に基づく投資をどのように行うかということが紹介されている。リターンとは収益率リスクとは収益率のばらつき度合いを示す。

それぞれの用語は、金融用語となっていて、日常用語とは使い方が違うので注意が必要だ。例えば、収益率がばらついていることを、「リスクが大きい」という表現で金融上は利用する。

「リスクが大きい」とは、「収益率が悪い」という意味ではなく、「安定的な収益が見込みづらい」ということなので、注意が必要だ。

ポートフォリオの構築は合理的判断で行う

リスク(収益のばらつき)が同程度なら、より大きなリターン(収益率)が期待できる銘柄を選択するのが投資における「合理的判断」といってよい。

レポートの図表1のように「リターン」と「リスク」のバランスが良く合理的に選択された銘柄を結んだ線が「最も合理的に選択された銘柄を結んだ曲線」となる。

この曲線を「効率的フロンティア」と呼ぶ。

効率的フロンティア上の銘柄は、リスクとリターンのバランスが優れており、効率的フロンティアよりも内側にある銘柄はリスクに比べてリターンが少ない銘柄として考えることが出来る。そのため同一リスク同士の個別銘柄の場合、ポートフォリオの中で最も大きなリターンのポートフォリオがこの効率的フロンティア上に位置する事になる。

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図表2は、TOPIX33業種の中で時価総額が大きい上位3銘柄合わせて99銘柄を抽出し、その月次データを抽出することによって図表2を作成した、リターン(縦軸)とリスク(横軸)の分布図である。

その分布図によると、オリエンタルランド、セコム、キーエンス、リクルート、資生堂、ゴールドウインといった銘柄は、収益率(株価の上昇率)が良くてリスクのバランスが良い銘柄(収益性のばらつきが低い)となる。

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合理的選択の中で、さらに投資のリスクを最小にするためには

合理的選択の中で、投資のリスクを最も低くする方法として「最小分散ポートフォリオ」という考え方がある。

この銘柄群(オリエンタルランド、セコムといった銘柄)は、最小分散ポートフォリオ」として、最小のリスクで株式投資をするためのポートフォリオとなる。

投資戦略として、このような最小分散ポートフォリオを自身の手で作成することができるということが、今回のレポートの大きなテーマだ。

最小分散ポートフォリオとは

最小分散ポートフォリオとは指定したリターンに対して、最もリスクが小さくなるポートフォリオのことを言います。 リスクが小さくなるため、価格の振れ幅が小さくなり(低ボラティリティ)なのが特徴。

参考文献:https://blog.tacos-heaven.xyz/2019/03/25-17/

また、日本では最小分散ポートフォリオを実現したETF(iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF(1477)など)も登場しているが信託報酬や手数料の影響で投資成績は芳しくなく日経平均株価よりもパフォーマンスは悪い傾向にある。

最小分散ポートフォリオを組みたい人は自分で計算して個別銘柄を買った方が投資成績が良くなることを覚えておくと良いだろう。

TOPIXと比べた最小分散ポートフォリオの優位性

TOPIXと比べた最小分散ポートフォリオの特性は、ロジャー・クラークらがアメリカで実験したリターンとは無関係にリスクのみを最小化したポートフォリオがどのような特性を持っていて、事後的にもリスクが低く維持されているか実証検証したデータ(1968年1月~2005年12月まで)がある。

そのデータによると、

1.最小分散ポートフォリオは小型株でバリュー傾向のあるポートフォリオになりやすいという。

2.市場ポートフォリオ(日本で言うとTOPIX)と比べてリターン(利益)は変わらない。

3.リスク(標準偏差)は低くなる傾向にあるようだ。

という特徴があるようだ。

下記の図表3の画像でエクスポージャ中立化や感応度中立化と書かれている欄があるが、制約なしの最小分散ポートフォリオの方が優秀な成績を出しているので気にしなくても大丈夫である。

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ただし、日本における最小分散ポートフォリオでは違う結果が出ているので注意が必要である。

下記の表で、日本の株式市場においては、最小分散ポートフォリオ(エクスポージャー中立化)が最も優秀な成績という事が分かる。

この場合のエクスポージャー中立化の条件は、サイズ(時価総額)、バリュー(PBR)、モメンタム(過去 1 年リターン)を市場ポートフォリオ(TOPIX)に一致させる制約のことを言う。

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累積リターンをを見ると一貫して市場ポートフォリオ(TOPIX)よりも高い成績を出しているのが分かるだろう。

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なぜ、最小分散ポートフォリオはリスクを低く抑えることが出来るのか

最小分散ポートフォリオがリスクを抑えられる最大の要因といわれているのが、市場ポートフォリオ(TOPIX)の業種構成比の違いであると言われている。

特徴として、最小分散ポートフォリオは所謂ディフェンシブ銘柄に属する業種がメインになっている。

配当が高く、株価の変動が少ないと考えられる資産株がポートフォリオの上位に属しているからというのが結論のようだ。

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TOPIXに代表されるような、市場ポートフォリオは時価総額で加重されるため、リスクの大きさに関わらず業種構成や銘柄ウェイトが決定されているため、最小分散ポートフォリオと比較すると市場ポートフォリオ(TOPIX)はフェア・バリューよりも高い時価の銘柄のウェイトを高め、フェア・バリューより安い時価の銘柄のウェイトを下げ、結果的にオーバーシュートを誘発しリスクを高める結果になるという欠点があると言うことが分かる。

どのように「最小分散ポートフォリオ」を作るか

それでは、自分の手で、最小分散ポートフォリオを作成するための方法について、エクセルを利用して作成する方法を紹介したい。

エクセル操作①
まず、縦に「自分が投資対象にしたい銘柄」、横に「時間軸」を立てて、各銘柄の株価を時間軸順にエクセル表に入力する。自分にとって関心のある銘柄の時間に応じた価格変化をエクセル表として作成する。

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エクセル操作②
その次に、エクセル表の横に、各銘柄の「利益の平均値」と「標準偏差」を表示させる欄を作成する。

利益の平均値の表示方法の例

=AVERAGE(B3:F3)

標準偏差の表示方法の例

=STDEV.P(B2:F2)

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エクセル操作③
そして、「利益の平均値」を縦軸にし、「標準偏差」を横軸にして、挿入欄散布図を作成を選択すれば、作業は終了となる。

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エクセル表の利用方法

出来上がったグラフの利用方法を簡単に説明したい。グラフの「利益の平均値」と「標準偏差」をそれぞれ縦横の軸にしてグラフを作成したときに、右上に位置する銘柄を選べば、大きな利益が期待できるハイリスク・ハイリターンのポートフォリオを作成することができる。逆に、グラフの左下に位置する銘柄を選べば、ローリスク・ローリターンのポートフォリオを作成することができる。

エクセル操作①~③の方法により、自分の興味関心のある銘柄のリターンとリスクの関係を知ることによって、自分が選んだ銘柄の範囲内で、それらの銘柄の価格変動リスクを最小化するような銘柄選びやハイリスク・ハイリターンの銘柄選びが可能となる。

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まとめ

以上のことより、「最小分散ポートフォリオ」は、リスクが低く維持される傾向がある一方で、理論的にはリスクとリターンの関係が最適であるはずの「市場ポートフォリオ」が効率的なリスク・リターンをもたらさないことが、実際の株式市場の数値から確認されている。

これらの結果は、これまで既存の時価総額をベースにしてリスク・リターンの関係を決定してきたポートフォリオ作成方法に、大きな価値観の変動をもたらすものだ。

さらに、ポートフォリオの作成においては、価格変動リスクやリターンをベストな状態にしたければ、「最小分散ポートフォリオ」を選択すべきだということが明白だろう。

分かりづらかった人は動画も作成しているので、そちらで確認してください。

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